愛しき織り糸

2014/05/10 オレゴン州ポートランドにて

たとえ 知り合いのいない街へ ある日ぽーんと身を置いても 根っこが水をもとめてにょろにょろ伸びるように わたしの手が伸びて伸びて人との繋がりができる。それは本当にとても簡単なことだ。たとえば。PCを持ってコーヒーショップへ行く。wifiのパスワードは 隣りに座ってPCをいじっている人に声をかけて聞けばいい。ある日 パスワードが「カンガルー」だったとき わたしはokayといって じぶんのPCに向きなおりカンガルーと打ってみたけれど何度試しても弾かれた。もう一度 隣りの男の人に スペルが推測できないのだけど というと 男の人は笑って自分の鞄から取り出したノートの端っこをちぎってペンで「カンガルー」と書いて渡してくれた。
ある夜 ひとりで大きなテーブルに座って本を読んでいたらピッツァの大きな箱を片手にうろうろ目の前を歩く男の子がいた。顔をあげ hi と声をかけ how’s it goin と挨拶が返ってくると わたしは本を閉じてテーブルに置き彼の遅い夕食の話し相手になった。
今年日本に行こうとおもっている と言う人がいれば わたしの連絡先をもっておいて そして東京にきたらコンタクトして と言う。
始まりはとても軽やかなのに でもしっかりと繋がる人とは繋がる。
翌朝起きて顔を合わせるともう何年も知っている人のように。

ある瞬間 同じ場所に居合わせて人生が交差するひとたち。
わたしはそんな出会いが本当に本当に愛しくてたまらない。
彼や彼女がわたしという布を織ってゆく。
色や模様や香りをそえて。

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